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豆乳の歴史

豆乳は豆腐を作る時にできるのに、昔の人には馴染みが薄かったようです。
 豆腐をつくる時の副産物として昔から存在していたにも関わらず、独立した食品として日本の食物史には全然出てきません。豆腐は日本人に好まれてきたのに、豆乳が飲まれなかったのは青みのある味が受け入れられなかったから。豆腐を作る時に出来る豆乳は、大豆のにおいがして飲みにくいところがありました。1970年代に初めて近代的な豆乳の脱臭法が確立され、独立した商品として登場しました。

豆乳の種類
豆乳、調製豆乳、豆乳飲料を合わせて豆乳類といいます。
豆乳類の区分は大豆固形分がどのくらい含まれているかで分けられます。大豆固形分とは製造された製品から水分を取り除いた残りの成分で、その量を元に区分されます。
大豆固形分を大豆たんぱく質に換算したものが下記の表になります。豆乳飲料-A、果汁入りが大豆固形分2%以上で豆乳飲料として認められているのは、果汁の酸がたんぱく質を固まらせてしまう為少なくてもよいとされています。
 
区分 規格
豆 乳 大豆固形分8%以上
調整豆乳 大豆固形分6%以上
豆乳飲料 A 果汁入り:大豆固形分2%以上
B その他 :大豆固形分4%以上


豆乳は栄養の宝庫

豆乳のたんぱく質
 
大豆の約40%はたんぱく質でそのほとんどが水溶性です。そのため、飲料にしても形を変えてもたんぱく質として残ります。豆乳の良質なたんぱく質はグリシニンというアミノ酸組織から形成されており、8種類全ての必須アミノ酸をバランスよく含んでいます。

ビタミンB群
 豆乳にはビタミンB群が含まれており、脳の機能を維持する働きを持っています。
これらが不足すると、イライラなど神経の不安定、集中力不足になりやすくなります。

ビタミンE
 豆乳にはビタミンEも含まれ、脂肪の過酸化を防ぎ、細胞膜を強化し、呼吸器や内臓を丈夫にします。ビタミンEは血行をよくする作用もあり、美肌づくり、肩こりに効果があるほか、ホルモンの分泌を盛んにして若返りを促進するといわれています。

不飽和脂肪酸
 豆乳には約2%の脂肪が含まれています。その脂肪は植物性のため、コレステロールを含みません。豆乳に含まれている脂肪は不飽和脂肪酸で、リノール酸、リノレン酸とよばれる必須脂肪酸です。動物性脂肪の取り過ぎからくる血管に付着したコレステロールを減らす働きをします。

リノール酸
 大豆にはリノール酸が豊富。善玉コレステロールを増やし、悪玉コレステロール値を下げる働きがあります。適量の摂取は動脈硬化の予防に有効です。

カリウム
 カリウムというミネラルは血圧を安定させてくれる働きと、細胞を元気にする働きを持っています。日本人はナトリウムの摂取が先進国の中で最も多いと言われています。このナトリウムが血圧を上げる作用をするのに対して、カリウムはナトリウムを排泄させ、体内のナトリウムが過剰にならないようにすることで血圧を正常に保つ働きをしています。

マグネシウム
 マグネシウムは心臓や血管、神経やホルモン分泌臓器などの働きを調整します。また、カルシウムとの関係は深くマグネシウムはカルシウムと共に不足すると水銀や鉛を脳内に取り込みやすいことが、凶悪犯人や非行少年の毛髪分析から確認され、またアルミニウムも脳内に取り込まれやすくなりアルツハイマー症の原因となると報告があります。
マグネシウムの一日の摂取量はカルシウム600mgに対し、2対1の割合の300mgがよいということが分かってきています。
豆乳には吸収されやすいマグネシウムが多く含まれています。